ブラシ毛材
FDA認定・食品衛生規格・カラー毛材やナイロン・PPなど樹脂毛材や動植物等の各種ブラシ毛材
ブラシ毛材について
種別 | 種別 | 特徴 | 比重 | 吸水率 | 溶融点 | 使用限界 |
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化学繊維 | 6ナイロン(Ny) | 耐摩耗性・弾力性・柔軟性に富み長期間使用に耐える。砥粒入り毛材・導電性毛材を始め洗浄・搬送などブラシ毛材として最も用いられている毛材である。酸には抵抗性は弱いがアルカリには殆ど影響は無い。6ナイロンは強度耐摩耗性。66ナイロンは耐熱性。610・612ナイロンは耐水性に優れている。毛材径は0.05〜1.0まで豊富にある。 | 1.14 | 10.7% | 215℃ | 100℃ |
66ナイロン(Ny) | 1.14 | 4.5% | 255℃ | 110℃ | ||
610ナイロン(Ny) | 1.08 | 2.5% | 215℃ | 100℃ | ||
612ナイロン(Ny) | 1.02 | 2.5% | 175℃ | 100℃ | ||
マルチナイロン | ナイロン単糸(6デニール:φ0.027)を210本で撚った束を、さらに2束合わせて捻り1本の毛束を構成。洗浄使用することにより毛先がほぐれて6デニールの単糸により洗浄物の隅々までソフトに洗浄できる。ガラス基板やアルミ・SUSの鏡面仕上げなどに用いられる。 | |||||
ポリプロピレン(PP) | 酸・アルカリに抵抗力あり。他の繊維より毛腰が強く、水を含まないので湿式使用時にも毛腰の変化が無い。比重が0.91と軽く、ナイロンより安価である。摩擦や衝撃で毛材が縦裂けを起こす。毛癖が付くと回復力は無い。線径が太くなるほど毛材が扁平になり易い。溶融点165℃。使用限界80℃。 | |||||
ポリエステル(PET) | ポリエステルの中で一番多く生産されているポリエチレンテレフタレート(PET)は、ペットボトルや繊維として使用される。テトロンなど商品名のまま呼ばれることもある。ナイロンに次ぐ強度があり、耐熱性が良い(溶融点260〜265℃)。対磨耗・耐久性に優れる。弾力性があり衣類などシワの回復力が良い。油類・耐薬品性がよい。吸湿性は低い(水分率0.4%)。静電気は帯びやすい。比重(1.38)。 | |||||
ポリエチレン(PE) | 容器や包装用フィルムに用いられている。酸アルカリには安定。絶縁性が高く静電気を帯びやすい。引張り強さや衝撃強さに優れる。耐寒性(−80℃)耐熱性(実用110℃スチーム)に耐える。耐水・耐薬品性に優れる。石油系溶剤やトルエン・ベンゼンには溶ける。比重(0.94〜0.96)。 | |||||
塩化ビニール(PVC) | 耐水性・耐酸性・耐アルカリ性・耐溶剤性を持つ。電気絶縁性である。酸に強いが60℃位から毛材の収縮が始まり熱に弱い。比重1.39.溶融点135℃。使用限界60℃。 | |||||
獣毛 | 豚毛 | 獣毛の中で毛腰の強さ・耐久性は優れている。歯ブラシ・塗装刷毛・バスブラシ。酸に抵抗性あるがアルカリに侵される。 | ||||
馬毛 | 本毛(尻尾)とイカツ(タテガミ)がある。本毛は黒くは太く毛腰があり、イカツは薄く茶色っぽくソフトである。洗浄ブラシ・塗装刷毛。酸に抵抗性あるがアルカリに侵される。 | |||||
山羊毛 | 毛腰はしなやかで細いので密度の高いブラシである。磨耗性が低く毛切れを起こしやすい。筆・塗装刷毛・食品刷毛。酸に抵抗性あるがアルカリに侵される。 | |||||
植物繊維 | タンピコ(パキン) | 毛の太さの割には毛腰は強く、水の含みが良いので洗浄力は良いが、引張り強度が弱いので折損が激しい。酸アルカリに老化しやすい。鉄板・アルミ・SUSなどの鋼板の洗浄・表面処理用。木工品の艶出し。 | ||||
シダ | 植物繊維で最も毛腰が強い。線径が太く硬い。吸水性が良く洗浄効果が良い。引張り強度が弱いので折損が激しい。酸アルカリに老化しやすい。床磨きのポリッシャー用・デッキブラシ。 | |||||
パーム(コイヤー) | 椰子の実の繊維で吸水性が良く洗浄効果が良い。鋼板の洗浄・清掃用。タンピコより柔らかい毛腰。色は茶色。清掃用たわし。酸・アルカリに老化現象を起こす。 | |||||
シュロ | 乾燥に弱い。繊維が細くしなやかである。箒・たわしに用いられている。 |
66ナイロン カラー毛材
色 | 毛材線径 | ||||||
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0.10 | 0.15 | 0.20 | 0.2波 | 0.25 | 0.30 | ||
@ | グリーン | ○ | ○ | ||||
A | 黒 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
色 | 毛材線径 | ||||||
0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.70 | 0.80 | 1.00 | ||
@ | グリーン | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
A | 黒 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
610ナイロン カラー毛材
色 | 毛材線径 | ||||
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不透明 | 透明 | 不透明 | |||
0.20 | 0.21 | 0.24 | 0.27 | ||
ホワイト | ○ | ○ | |||
B | レッド | ○ | ○ | ||
C | オレンジ | ○ | ○ | ||
D | バイオレット | ○ | ○ | ||
E | イエロー | ○ | ○ | ○ | ○ |
F | ブルー | ○ | ○ | ○ | ○ |
G | グリーン | ○ | ○ | ○ | ○ |
H | ピンク | ○ | ○ |
PBTカラー毛材
- @耐酸性に優れている
- A吸水率が低い為、ナイロン6の約1.5倍の湿曲げ硬さです
- B細い毛材で強い毛腰がある
- 毛材の寸法安定性が良い
毛材線径 | |||
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0.12 | 0.15 | 0.20 | |
レッド | ○ | ○ | ○ |
オレンジ | ○ | ○ | |
ブルー | ○ | ○ | ○ |
グリーン | ○ | ○ | ○ |
ワイヤーブラシ毛材(耐熱・耐酸等)
ワイヤーブラシはバリ取りや塗装剥離・サビ取り・研磨下地処理・溶接後の処理など幅広く使用されています。また、耐熱・耐食性を目的とした特殊ワイヤーブラシも製作可能です。
種別 | 特徴 |
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硬鋼線(SW) | 硬鋼線は40C、60C、70C、80Cがよく用いられます。40C→80Cと抗張力は良くなるが価格は上がる。 |
亜鉛メッキ線 | 硬鋼線に電気または溶融亜鉛メッキを施した線材。 |
真鍮メッキ線 | 硬鋼線に真鍮メッキを施した線材。外観は金色。 |
メッキより線(TC) | 硬鋼線(70C〜80C)に真鍮メッキを施した線材でφ0.18/φ0.25/φ0.38などの線材を5本/7本を1本の毛材として撚り線加工してある。ブラシに毛腰が出るため研削力が増し、折損防止にも効果がある。硬い付着物やバリ取りに良い。自動車タイヤの芯線に使用されているのでTC鋼線(タイヤコード)とも呼ばれている。 |
ピアノ線(SWP) | ピアノ線は硬鋼線と比較して含有不純物の管理が厳しく抗張力、捻回値、傷などの品質管理が厳しい。抗張力が強く、硬さと粘りがあり研削力・耐摩耗性は優れている。金属疲労にも強いのでワイヤーやバネ材に使用されている。 |
ステンレス線 | 主にSUS304A種が使用され、硬鋼線に比較して耐酸・耐熱に優れている。ブラシ毛材太さもφ0.06からと細線も可能なので、エンプラ樹脂のバリ取り用毛材としても使用できる。SUS310・SUS316もあります。 |
真鍮線 | 銅と亜鉛の合金で黄銅線とも呼ぶ。毛材は柔らかく加工物に傷を付け難く、研磨効果や異物除去に適します。酸・アルカリには侵されるが大気中で腐食されず錆びない。 |
リン青銅線 | 青銅にリンを加えた合金で、強度が高くバネ性に優れ、電気・熱伝導度が高く・非磁性で科学的腐食に強く耐摩耗性も良い。電子機器や防爆用の手入れブラシとして使用されている。 |
チタン線 | チタンは軽く(比重 4.5)高強度です。空気中では表面が酸化物の皮膜で保護されているために強い耐蝕性を持つ。室温では酸や食塩水(海水)に対し高い耐食性を示す。融点は1,812℃。 |
オイルテンパー線 | 硬鋼線(40C、60C)を毛材径まで冷間伸線した後、加熱し、焼入、焼き戻しの熱処理を行い材料の組織を制御し、優れた抗張力と靭性を与えた線です。線材の真直性が良く降伏点・弾性限が高く、耐熱性、耐へたり性が優れています。 |
タングステン線 | 金属の中で最も融点が高く(3,380℃)、大きな電気抵抗を持つので、電球のフィラメントとして利用される。硬度が高いためにバリ取りなど切削用工具としてのブラシ毛材に最適である。(比重 19.3) |
モリブデン線 | 比重は(10.28)、融点は2,620℃と高く、空気中では酸化皮膜を作り内部が保護される。タングステン線と同様に高温域での使用ができます。 |
メタ系アラミド繊維 コーネックス(比重 1.34)
コーネックスは、消防服や航空機内装材など広く使用されている―超難燃性アラミド繊維をブラシ用毛材に開発したものです。コーネックスは空気中で溶融することなく、400℃ではじめて分解、炭化を開始する耐熱性と限界酸素指数(LOI値)29以上という防炎性・難燃性を持つ繊維です。
毛材線径
1,200d(デニール)=φ0.35
600d(デニール)=φ0.25
特長 | |
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耐熱性 | ブラシ用有機繊維の中で最高の耐熱性を保持 コーネックス…ガラス転移点=275℃ 融点=430℃ ナイロン66…ガラス転移点= 55℃ 融点=250℃ |
剛直性 | ナイロンの2〜3倍の毛腰の強さ(ナイロンより押し付けが少なくて済みます。押し付けすぎると折れる欠点もございます)ガラス転移点が高いので、高温領域まで剛直性・反発性は損なわれません。 |
耐熱研磨性 | ダイヤ砥粒混毛(ダイヤ4%〜12%混入)のコーネックスは乾式で優れた研磨性を長時間保持します。重研削から微細研磨艶出しまで可能です。 |
PPS(ポニフェニレンサルファイド)(比重 1.34)
特長 | |
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耐熱性 | 難燃性・耐炎性であるガラス転移点=230℃ 融点=285℃) |
耐薬性 | 吸水率が0.02%と非常に低く、酸・アルカリ及び有機溶剤に対してきわめて良好な耐薬性を示し、200℃以下ではほとんど溶解する溶剤がない。強力な酸化剤によってのみ分解を生ずる。 |
電気絶縁 | 電気絶縁性が非常に良い |
静電気と導電性毛材について
静電気とは導体や半導体に起きる動電気(電流)に対し、絶縁体やアースされていない導体・半導体に蓄積された電気のことです。これは二つの物体が摩擦・接触・剥離・流動などが原因で静電気が発生し、電撃・引火・吸着・吸塵など色々なトラブルを発生させます。この帯電物に起きる静かな動かない電気は金属によるアースで静電気を取ろうとしても、帯電物に電気が流れないために除電することは困難です。静電気除去はこの問題を解決する導電性毛材を用いた「静電気除去ブラシ」です。
静電気除去毛材のいろいろ(必ずアースを取ってください)
有機導電性毛材「サンダーロン」
サンダーロンはアクリル繊維に硫化銅を化学結合させた繊維で金属炭素繊維に比べ以下の特徴があります。
- ○柔軟性に優れ、折れたり切れたりし難い
- ○比重が小さい(比重 1.18)
- ○耐磨耗性に優れている
- ○直径は0.07ときわめて細く
- ○導電性膜の厚さが、300〜1000A
- ○比抵抗は5.85×10-2Ω
- ○cmと導体に近い半導体である
(アースの必要性)サンダーロンはコロナ放電によって瞬時に静電気を除電しますが、連続して静電気が発生しますと、除電効果が低下することがありますので必ずアース(接地)を取ってください。
サンダーロンが除電する仕組み
接地したサンダーロン繊維の先端に帯電物体の電界を集中させコロナ放電を発生させ空気を電離し、ポジティブ(+)、ネガティブ(−)のイオンを生成し、静電気帯電を除去します。除電効果は帯電物体の電位と距離に影響し、帯電が大きいほど速やかな除電効果を発揮します。
(注意)
サンダーロンは導電性の優れた繊維を使用していますので、電源・活線に触れないでください。汚れた場合は中性洗剤を使用し、漂白剤や酸化剤は使用しないでください。
一般除電効果 | ※日本蚕毛データより※帯電物の電位に影響されるため、3,000V以下の除電は困難な場合もあります。 ※表の数値は測定値であり保証値ではありません。 |
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発生単位 | サンダーロンブラシで 除電後の電位 |
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10mm はなす |
かるく 接触 |
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30,000V | 3,000V | 100V | |
20,000V | 2,800V | 100V | |
10,000V | 2,400V | 100V | |
5,000V | 2,000V | 100V |
導電性毛材「エレバイ」
ナイロン6毛材の表面上に、特殊な方法で導電性カーボンを均等にコーティングした導電性毛材です。毛材の特性はナイロン毛材と同数値を持つ、耐久性の優れた剛性のある導電性能を持っています。
基本材質 | ナイロン6 |
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コーティング材 | 通電性のあるカーボン粉末 |
コーティングのための接着剤 | 熱可塑性ウレタン樹脂 + 二液反応型架橋剤 |
希釈溶剤 | DMF(熱処理時に揮発済み) |
特性 | 剛毛タイプですので静電気の発生源が硬度の高い物に向いています |
毛材線径 | 電気抵抗値 |
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φ0.15 | 1.4×104Ω/cm−3×105Ω/cm |
φ0.25 | 4.1×103Ω/cm−4.2×104Ω/cm |
φ0.35 | 2.3×103Ω/cm−2.9×103Ω/cm |
φ0.55 | 8.7×102Ω/cm−1.0×103Ω/cm |
導電性毛材「モノエイト」
@組成
ナイロン66フィラメントの断面の一部にカーボンブラック含有の導電成分を複合することにより、優れた導電性能を有するモノフィラメントです。
A特性
一般物性 | ||||
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直径 | mm | モノエイト | 東レ66 ナイロン |
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φ0.15 | φ0.30 | φ0.15 | ||
乾引張強力 | N | 7.9 | 28.4 | 8.7 |
乾引張伸度 | % | 28 | 27 | 49 |
沸騰収縮率 | % | 2.9 | 2.3 | 2.3 |
体積固有抵抗値 | Ω・p | 102 | 102 | 1015 |
(注)表の数値は測定値であり保証値ではありません
(東レモノフィラメント)
アモルファス金属繊維ボルファ
普通の金属は電子が規則的に配列する結晶構造であるのに対し、アモルファスは超急冷固化した非結晶金属です。非結晶のため金属繊維特有の欠点が除かれ引張強度・耐摩耗性・耐食性・磁気特性などに優れた特長を示します。自己放電式除電刷毛として使用すると、塑性変形しにくいため直線性が良く、素線の折れがなく、長期間安定した除電効果が得られます。用途として、毛折れの混入を嫌う医薬品・食品の包装機、印刷機、複写機などのOA機器。電子部品製造業に最適です。
品名 | AS-30 | AS-50 |
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材質 | サンダーロンブラシで除電後の電位 | |
線径(μm) | Co-Fe-Cr-Si-B | |
繊維束(F) | 20 | |
繊度(D) | 45 | |
繊度(D) | 981 | |
耐熱温度(℃) | 500 | |
引張強度 | 450g/1 | |
抵抗値(Ω・cm) | F10-4 |
※繊維上の抵抗値です
コアブリット B
詳細は『「芯鞘アクリル導電繊維コアブリッドB」とは』をご参照ください
砥粒入り毛材(バリ取り・研磨等表面処理用)
毛材質による分類
砥粒入りナイロン(トレグリット・タイネックスA)
砥粒入り(グリット入り)毛材は、主にナイロン毛材にシリコンカーバイト(Sic)や酸化アルミ(Ao)などを混入させて作られた毛材です。ナイロンとグリットを一体加工で製造するので、グリットは毛材表面だけでなく毛材の内部にも混在していますので長期間ご使用でのブラッシング性能の変化はございません。またナイロン毛材の靭性・弾力性により様々な形状のワーク面に対して確実なブラッシングが可能です。 砥粒毛材は毛材の冷却とワークの汚れ洗浄のため湿式をお勧めしますが、乾式使用も可能です。
砥粒入りPBT(トレグリット)
PBT耐酸・耐水トレグリットは
- @耐酸性に優れている。
- A吸水率がナイロンの1/15と小さいため湿潤状態でナイロン6のトリグリットに比べると約1.5倍の湿曲げ硬さです。
- B細い毛材で強い研削力がある。
- C毛腰は610ナイロンと比べて1.05倍ほど硬い。
- D毛材の寸法安定性が良い。
このようにPBT製トレグリットは「酸洗工程用ブラシ毛材」として用いられます。
砥粒による分類
シリコンカーバイト(Sic)
シリコンカーバイト(Sic)は、炭素(C)とケイ素(Si)の1:1 の化合物で、工業化した会社の商品名から「カーボランダム」と呼ばれることもある。
ダイヤモンドの弟分、あるいはダイヤモンドとシリコンの「あいのこ」的な性質を持ち、硬度、耐熱性、化学的安定性に優れる。シリコンカーバイトは硬く鋭く鉄などの硬質金属の表面処理などに使用されます。
酸化アルミナ(Ao)
酸化アルミニウム(Aluminium oxide)はアルミニウムの酸化物である。アルミナとも呼ばれる。
高強度、高靱性、耐熱衝撃性を求められる研磨材の分野にも使用される。
酸化アルミナはシリコンカーバイトよりはソフトで、主に銅やアルミなど軟質金属に使用されます。また、樹脂製品や木工製品の仕上処理などにも用いられます。
ダイヤ入り
612ナイロン毛材にダイヤモンド砥粒を混入させた工業用ブラシフィラメントです。
ダイヤモンド素材の硬度が、ナイロン毛材の柔軟性とフィット性と組み合わされ高品質の砥粒毛材です。
セラミック・超硬合金などの研削・研磨に威力を発揮します。
シリコンカーバイトで困難な鉄材の黒皮などもを短時間で研削します。
毛材名称による分類
トレグリット
トレグリットは6、610、612ナイロンとPBTに酸化アルミナ(Ao)・シリコンカーバイト(Sic)などを30%ほど混入させた毛材です。混入グリットにより毛材の径は異なりますが、610ナイロン・612ナイロンは細いものから太いものまで様々な線径を取り揃えています。610・612ナイロンは湿潤/乾燥を問わず性能を発揮できる毛材です。6ナイロンは乾燥使用に適しており、PBTは耐酸性に優れています。
タイネックスA
”タイネックス、タイネックスAはデュポン社の登録商標です”
タイネックスAは612ナイロンに酸化アルミナ(Ao)・シリコンカーバイト(Sic)などを30%ほど混入させた毛材です。タイネックスAは各種溶剤や化学薬品溶液に対して優れた耐性を有しています。炭化水素や溶剤にも影響を受けず、一般有機溶剤に対しても剛さは変化せず、一時的に変化を起こしても軽く、溶剤の揮発と共に戻ります。ただし、酸系統ではナイロンを劣化させ、脆くします。これらの酸も希薄溶液なら、612ナイロンの吸水率が3%と低くナイロンフィラメントへの浸透が非常にゆっくり作用するためかなりの寿命が期待できます。